1981年、吉祥寺の生活が始まった。

1981年の2月末に2年間住んだ高円寺の下宿を離れ、吉祥寺に住むことになった。

高円寺では5人の下宿人と同じ1軒屋住んだが、今度は木造の古アパートながら1室が自分の室だ。

1か月22,000円の家賃だった。それに水道料、電気代、ガス代など支払うことになった。

高円寺では室代が9,000円に水道料、電気代、ガス代込みで2,000円、合計11,000円だった。

個室とは言え今度は25,000円ぐらいの家賃を含めた基本的な生活費がかかる。

月50,000円の仕送りでは不足する。

その分バイトをした。現在も人口減少の中人手不足でバイトにはこと欠かないが

当時も選ばなければバイトはいくらでもあった。

私立文系の私は授業よりバイトを多くやったと思う。

今にして思えばもう少し授業に出席して勉強しておけば良かった。

学生の本分は勉強であり、バイトで社会性が身に着くとの議論には賛成しかねる立場だ。

1人暮らしが始まった。

総武線1本で行ける大学の為、学割定期で通える、吉祥寺、新宿、高円寺などでバイトをした。

バイトでは交通費が支給されたが、定期がある為、交通費も生活費となった。

高円寺ではあるハンバーグチェーンでバイトした。名前を思い出せないのだ。

高円寺に2店舗、中野に2店舗、荻窪に2店舗など中央線沿線で多店舗展開している

ハンバーグ屋さんだった。(確か、ニューバーグ)・・・ネットで調べたら35年以上の歴史があるハンバーグ屋さんとあるではないか。

実に嬉しい。ニューバーグは今も存在している。

当時から「安い」「美味い」「早い」「本格的」だった。

そうか現在も高円寺で営業しているんだ。東京へ行く楽しみが増えた。

若者、学生相手の商売でハンバーグ定食が確か290円だった。

「本格的」と書いたのは、ハンバーグが出てくるとき、熱い鉄板が「ジュー」という音を立てて、

目玉焼きがのったハンバーグが出てくるのだ。

これだけで、満足する。またデミグラソースは自分で好きなだけかけるやり方だ。

現在では当たり前かもしれないが当時の安定食屋のハンバーグはこんなではなかった。

確か30円プラスでご飯を大盛にできた、それにカップスープがついて290円だった。

ここの常連客だった私はこの「ニューバーグ」でバイトをした。

ハンバーグは冷凍庫にあり、注文が来るとマスターが焼きはじめる、その時間を見計らって

私はライスを盛り付け、スープを入れお客様の席までもっていく。

当時から安くても経営できる効率経営をしていたのだろう。

席はカウンター席で、厨房の目の前がカウンターだった。

移動の時間が省ける。

昼近くになると、とにかく大勢いのお客様が来店される。

リズムに乗ってお客様に対応する。

90%のお客様は290円のハンバーグ定食だ。

310円で辛目のソースのハンバーグ定食もあった。

午後3時までは目が回る忙しさだ。

しかし「ニューバーグ」は人気のお店で午後3時以降もお客様が多かった。

若いお客様が多いせいか、残す人はほとんどいない。

皿を下げると、食洗器に入れる。当時としては珍しかった。

効率経営の為、食洗器を導入していたのだろう。

夜はまた忙しい。午後11時まで営業していたと思う。

私は吉祥寺から総武線で高円寺で降り、「ニューバーグ」でバイトを夜までしてまた吉祥寺へ帰った。

当然夕食付で「ニューバーグ」の好きなハンバーグが食べられた。

夜、吉祥寺に着くと、「サムタイム」という、ジャズ喫茶へ通った。

この「サムタイム」も現在同じ場所で営業している。

お嬢様大学の幼なじみや美大の友人と行った。

小さな入口を地下に下ると、そこには「大人」の世界があった。

昼はコーヒーもあったが、夜はナイトタイムでアルコールだ。

下戸の私は、ビールに似た「ガラナ」を注文した。

(当時はノンアルコールビールがまだ無かった)

曜日によってはジャズの生演奏があった。

ジャズはスイングジャーナルなどを読んではいたが、私にとっては「大人」の音楽だった。

今現在ネットで「サムタイム」を検索すると、

あの当時と同じ場所で同じ雰囲気でジャズ好きのたまり場になっている。

また東京へ行く楽しみが増えた。

お嬢様大学の幼なじみと美大の友人と行ったとき、実は「サムタイム」の席の柱に

落書きをした。

いろいろな落書きがあったし、もう時効だからいいだろう。

今でも書いてあるだろうか。

「IShall be Released」

と書いた。

ボブ・ディランの名曲で日本ではディランⅡが日本語訳で唄っていた。

ボブ・ディランのバッグバンドをやっていた、ザ・バンドを知っている人はもうそう多くはない時代となったのかもしれない。

私には還暦の楽しみが2つ出来だ。

高円寺の「ニューバーグ」と吉祥寺の「サムタイム」へ再び行くことだ。

もう37年も前の話しだが、今も2つの店は存在している。

 

ニューバーグの記事(ネットから)

創業30年以上の歴史を誇るハンバーグメインの洋食屋さん

ディープな街高円寺にある創業30年以上の歴史を誇るハンバーグメインの洋食屋さん「ニューバーグ」。ハンバーグからフライ、ソースまですべて自社工場で作っているこだわりを持っているお店です。店内はカウンターオンリーのアットホームな雰囲気です。人気はサービスセット(570円)で、ハンバーグ、コロッケ、ポテト、スパゲッティ、目玉焼き、サラダ、味噌汁、ライスがついていて価格、ボリューム面からも大満足の一品です。

早くて安いハンバーグ屋さん

店舗情報

  • 住所:東京都杉並区高円寺北3-1-14
  • TEL:03-3339-0919 / FAX:03-3338-6930
  • 営業時間:11:00-23:00
  • 定休日:なし

 

サムタイムの記事(ネットから)

 

http://www.sometime.co.jp/sometime/index.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

いづろハッピーデイ

アーカイブ

ページ上部へ戻る